加藤照展~地球がふるさと~
2009/12/10~2009/12/16
24年前、中国でお百姓さんの笑顔に会った。優しくて思わず笑い返さずにはいられない笑顔だった。子どもの頃、僕のまわりにはそんな笑顔がたくさんあったような気がする。そんな優しい笑顔を持つ人たちに会いたくて旅を続けてきた。
峠を越える度に異なった民族の人たちが住んでいて、大河を渡る度に異なった歴史と文化に接することができる。
アンデスの山の上の空は、宇宙を想像させてくれる青だ。
そんな土地にも人々は暮らしている。世界一美味しいジャガイモ作りの名人たちだ。
サハラ砂漠には空と地面の2色しかない。単純なのに美しく、広大で、そして怖い。そこで暮らす人たちは底抜けに陽気で、音楽に熱狂し、そしてとびっきりお洒落だ。
アジアの人たちも楽しい。時間がゆったりと過ぎていく。おせっかいなほど親切な人たちが多いところだ。
そんな人たちの暮らし振りは、一様に身の丈にあった生活に見える。そして、笑顔はそんな中にあるような気がする。 (加藤 照)